2018年5月中旬に天王星が牡牛座へ入座しました。
84年ぶりに牡牛座に入るというこの現象は決して軽くはありません。牡牛座が司る金融や価値観、果ては土壌を意味する地球の環境に関する事まで幅広く「革新」という天王星効果の波を受ける可能性があります。

天王星は、不便や不満そして古い慣習や壁を解消・突破するために行動する、という心理を誘発させる惑星です。それを科学技術に向ければ文明が発展し、思想に向ければ斬新な考え方として認識されるでしょう。
しかしその力は極端な方向に行きやすく、長期戦には全く向いていません。既存の概念や安定を全て否定するため、体制側にとっては問題となるケースも多々あります。
古から「天才となんとかは紙一重」と呼ばれるのはこの天王星の影響によるところが大きく、世間に受け入れられなかった天才達の扱いが厳しいのはこれが原因です。
この天王星の力を上手に使えれば「個性が光る」「革新的な」概念で世界を一新できるようになるでしょうが、少数派が支持を得るには社会をより良い方向に導ける度量が必要となるため、個性を活かせる場というものが必要となるはずです。

◆天王星の周期と期間
この惑星は１つの星座を約７年間に渡って運行し、我々の意識の「何か」を革新させるという影響を与えて次の星座に移ります。
しかし、今回牡牛座に入ったものの、「逆行」という現象によって一旦抜けたはずの牡羊座に逆戻りしてしまいます。普段であれば、逆行は同じ星座内でそのまま巡行に戻りますが、今回は入ったばかりという位置関係も影響しています。
これが2018年から2019年にかけての天王星運行スケジュールです。


つまりは、今回の牡牛座入りは本番ではありません。例えて言うなら予行演習や予告プロモーション映像が公開され、事前に盛り上げるといった状況が主なものです。
この惑星が大きく影響を発生させるのは、２０１９年の３月からという事になるでしょう。

◆金融システムへの影響
流石に84年振りという長いスパンである関係から、今回の牡牛座入りで影響を受ける分野は「不明確」な部分があるというのも事実です。これは占い師によっても意見が別れる部分があるため、あくまで当サイトの意見として捉えて頂くしかありません。
その中でも間違いないと思われる現象は、金融に関する概念やシステム等の変化です。これは単純に金融システムだけではなく「安心」「安全」「信用」に繋がるサービスやシステム全般にも影響を与えます。
天王星が示すIT化や最先端技術による革新が必要であるという点も関連しますが、これらは既に多々現実のものとなっている点、そして銀行や証券会社等の金融関連組織は旧態依然の体質のままでは生き残れなくなってきている点は既に加速してきているとも言えます。

しかし皆様がご存知の通り、銀行等の金融業界がIT化したのは今に始まった話ではありません。銀行には基幹システムとして大型コンピュータが存在しており、先進国である日本ではカード決済を始めとする様々なITの恩恵を受けているという現実が存在しています。
そのため、これを見た時点ですでにIT化ができているのではないか？と思われるかもしれません。ですが、今回は更なるIT化の促進は期待できるものの、それだけに留まらない重要な革新が待っています。

それは、金融機関や支払い方法といった手順やシステム、そして通貨や貨幣に関する「根本的な概念」が関連するという点です。
既に巷では仮想通貨や新通貨等といった概念が発生していますが、この位置の天王星はこれらを司っており、影響を直接的に反映する傾向があります。
また、経済やビジネスの世界は特に競争が厳しいこともあり、天王星が意味する「激変」「核心」が関係する点からも、古いしきたりや習慣そしてシステムにしがみついていると、この期間中それと一緒に沈む事になるかもしれません。
前回牡牛座が天王星に入座した際は、アメリカでニューディール政策が決定され、金融業界を中心に様々な波乱と成果をもたらしました。今回は形を変えて同じような革新が迫っているという事を示しています。

◆最新技術と常識への影響
天王星が管轄する「IT技術そのもの」の歩みは遅くなる傾向も想定されます。
それは発展が阻害されるのではなく、牡牛座が持つ安定感や現実性といった面が重視されるという方向となるはずです。
斬新過ぎて不安定な最新技術を駆使するよりも、既存の発明品や技術の信頼性や安定性そして性能等をアップさせるという点が重要となってくるでしょう。

そして天王星は常識を壊す星でもあります。牡牛座は物や事象の価値観や高級品等に対する概念は今までの「常識」が段々通用しなくなってくる可能性もあります。
牡牛座は地母神のシンボルでもあり、地の恵みを意味する星座でもあるため、食料や土壌そして土から掘り起こされ生み出される素材や商品等に関連した件も影響を受け、常識が変化していく事になるでしょう。
ですが、すぐに焦らないようにして下さい。これらの件が５月中旬に全て発生するとは限りません。この先天王星が牡牛座を抜ける2026年までの間、これらのテーマが次々と変革を迎えていくという動きを見せることになるはずです。
そしてまた、価値観や贅沢品というものは、「安心・安全」であり現代社会では「豊かさ」「セキュリティ」にも関連します。これらの分野も天王星が示す思想やIT技術といった事に関連して大きな変革を遂げていくことになるでしょう。

◆地球環境への影響
牡牛座のシンボルは地母神にも関連し、地球環境に対する激変も想定されます。
今まで安定していたと考えられていた地域での自然災害や異常な現象が発生したり、常識が通用しなくなっている可能性があります。
地球が生み出すもの、つまり農作物や鉱石・貴金属などに関するビジネス分野でも激変が発生したり、新しい概念やシステムが作られていくでしょう。地球環境に対するIT技術の適用、という観点で見ればこれは管理システムのIT化であったり、測地技術の革新や発展も期待できます。
牡牛座は高級品や嗜好品も扱うため、これらの分野では高額なものが中心となって影響を受ける傾向が強くなるはずです。

なお、前回牡羊座に天王星が入ったのは2011年3月です。
天王星の影響は地球全体に及ぶという事もあり、この惑星そのもの単体だけでは地震と直接的な関係はありませんが、社会事象を扱う占星術では関連性に対する研究も進んでいます。衝撃や激的な変化を与えるこの惑星の力による、社会情勢や意識の「変化」「気付き」がこの頃から始まっているという事を実感されている方々も多いかと思われます。
また、牡羊座の天王星は、牡羊座が持っている「強さ」を間違って使ってしまう可能性があります。思想の違う相手や、やり場の無い欲求不満をそのまま誰かにぶつけてしまうというのがその最たる例であり、この期間に生まれた方々は出生図の配置に問題があると人生の中でそのような姿勢を出してしまうということが多くなるでしょう。
この力は誰かに向けるのではなく、自らの姿勢と努力で「勇気」をもって「自由」を勝ち取るために使うべきものです。今回の逆行は牡羊座まで戻る予定であるため、この件が再度運気の焦点となってくる可能性があるという点に注意して下さい。

天王星は、2018年8月に牡牛座に入ってから初めての逆行を開始します。
この惑星は太陽から見て地球より遠い位置にある関係から、本来であれば１年に１回は逆行する恒例イベントであり、そう珍しい現象ではありません。
しかし今回は牡牛座に入って初となる関係からその影響が大きいものと想定し、特集コーナーとして設置させていただきました。この先は１年に１回のイベントであるため特別な動きをしない場合は毎月の運勢でのみ解説となります。

まずこの天王星の逆行という現象ですが、これは「人の心理面」に働く効果があります。
これが安心や安全そして金融等を司る「牡牛座」で発生するため、安全面に関して心理的な不安を煽ったり、セキュリティ等の認識強化を促すという現象が発生する傾向があります。
今回は牡牛座で事実上初めての逆行であるため、この現象に強く影響された方々は「生まれて初めて」何かの安全を脅かす「不安」を感じている可能性があります。今まで経験がなかった分野におけるこの心理は、誰かの心身を非常に不安定にさせているかもしれません。
その結果、この天王星が影響している分野はジャンルに関わらず「突然の終了」「不安定な状況」「二転三転する結果」という動きを見せることになります。

また、天王星が管轄する「反骨思想」はこの逆行のマイナス影響に大きく関わっており、独立心や個性の主張・表現という点では非常に不利な状況となる現象が想定されます。
この逆行現象は、そういった主張や思想を持つ方々の精神・心理を不安定にするため、主張が少しずつ小さくなり平穏化するか、逆に不安を払拭しようとして言動が激しくなり制御不能となるかの「二極分解」というのが、今まで散見されていたパターンです。
もしあなたがそのような思想を持っていたり下剋上を願っている場合、この時期は事を成す事が難しくなるかもしれません。
天王星はマイノリティ（少数派）を管轄しているという事もあり、その立場にいる方々は動きが不安定且つ激しくなるかも知れませんが、凶角が多い時はその活動や言動が仇となって自分自身を不利にするだけとなってしまう危険性を持っています。
今回は特に火星やドラゴンテイル等との凶角があるため、誰かを非難したり激しい言動をしてしまうとそのまま自分に跳ね返って来たり、格差問題が更に悪化してしまう可能性もあります。
この逆行期間中は、全ての意見・主張と素行が完全で潔癖な人間などこの世にいないという事を理解する必要があります。
誰かに対して厳しい事を言いたくなった場合、その発言をしたり書き込むことがどういった影響を発生させどう返ってくるのか？を考えることをお勧めします。

そして現代社会では天王星がITや最新技術と関連しており、ITは金融システムに直結をしているため、心理状態で相場や価値が変動する「投資」「ビジネス」という分野にも多々影響を発生させることが想定されます。
これに関連したものとして、仮想通貨や新しい取引の仕組みも「突然の終了・落ち込み」や「不安定化」する傾向が予想されます。
天王星と他の惑星とのアスペクト（角度）や順行逆行、そして恒星との合致等を観察することで、問題を避けて大きなチャンスを得るという判断は可能でしょう。
ただ、順逆行は影響が顕著となるため、その瞬間となる近辺では予想が付きにくい動きをすることが想定されます。
これらの逆行期間中は、金融に関連した景気不景気の情報がビジネス・金融等のニュース欄を賑わせることになるかも知れません。

以下から各星座別の運気をご確認下さい。